気にする人は気にするし、気にしない人は気にしないもの一つに食品添加物があります。市場で売られている食品の大部分には何かしらの食品添加物が含まれています。
添加物は食品を加工しやすくする、色や香りを付けやすくする、保存性を高めるなどの効果があるので、生産者にとっては非常に都合がいいものです。しかし、栄養の面から見れば消費者にとってはほとんどメリットがありません。
それどころか、発がん性があったり、臓器の機能や免疫力を低下させたりと、健康に悪影響を与える危険なものも少なくありません。
とはいえ、使用されているのは一応、国の審査を経て許可されているものなので、摂取した次の日から急に具合が悪くなるというものはほとんどありません。「摂取したら確実にガンになる」、なんていう添加物はそもそも使用を許可されません。
それに、摂取したからといって確実に体に悪影響があるかどうかを証明するのはなかなか困難です。たとえば、亜硝酸塩が入ったベーコンを毎日食べている人が20年後大腸ガンになったとしても、それが亜硝酸塩のせいであるということを証明するのは結構難しいでしょう。もしかしたら、他の生活習慣のせいかもしれません。
動物実験の結果、安全性に疑いがあることが実証されたものも存在しますが、ここで得られた毒性のデータについてもあくまで動物実験で得られたものなので、人間にとって危険かどうかはっきりとわかっているわけではないのです。
このあたりが、食品添加物を気にする人と気にしない人に分かれることの要因の一つでしょう。なので、気にする気にしないはあくまで個人の自由です。
この本では、市販されているインスタント食品、清涼飲料水、お菓子といった食品の添加物を調査し、食べても良い安全なものと、できることなら避けたほうが良い危険なものに分類しています。買い物の際に参考にすることができます。
ここではこの本に出てくる主な添加物をこのように分類して表にしてみたので、それぞれご紹介します。
×・・・危険な物質
△・・・危険度はそれほど高くないけれどできれば避けたい物質
〇・・・安全な物質
| ×危険なもの | △できれば避けたいもの | 〇安全なもの |
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ソルビン酸K |
香料 |
クエン酸 |
目次
危険な物質
亜硝酸塩(ナトリウム)はハムやベーコンに含まれています。肉をきれいなピンク色に保つために使用されています。亜硝酸ナトリウムそのものではなく、それが化学変化したニトロソアミン類に強い発がん性が認められています。
ソルビン酸K(カリウム)は主に保存料として使用されていますが、細胞の染色体異常を引き起こし、遺伝子の修復能力を失わせることがわかっています。
カラメル色素はカレーのルーやレトルトカレーをはじめ、せんべい、コーラなどに含まれています。カラメル色素はカラメルⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳの全部で4種類あり、そのうちⅠとⅡについてはそれほど危険性はありませんが、ⅢとⅣには発がん性のある4-メチルイミダゾールが含まれています。
問題は成分表示にはカラメル色素とだけ書かれているので、ⅠからⅣのうちどれが使用されているかわからないことです。もしかしたら、発がん性のあるⅢとⅣが使用されているかもしれない。なので避けたほうが良いというわけです。
スクラロース、アセスルファムK、アスパルテーム・L-フェニルアラニンの3つはいわゆる合成甘味料と言われているつです。砂糖と比べるとスクラロースは約600倍、アセスルファムKは約200倍も甘いということもあり、お菓子やゼリー、アイス類、缶チューハイなどに含まれています。
スクラロースとアセスルファムKは人間の体の中で代謝されずに、腸から吸収されて血液中に入り体中を巡ります。その結果、肝臓や腎臓にダメージを与えると言われています。動物実験では免疫力を低下させたり、脳に入ることも指摘されています。
これらはカロリーゼロのお菓子やドリンクに含まれていますが、なぜゼロカロリーなのかというと、砂糖と異なり、体内で分解されエネルギーとして使用されないからです。
アスパルテーム・L-フェニルアラニンは1990年代後半、アメリカの複数の研究者によって脳腫瘍を起こす可能性が指摘されており、動物実験では白血球やリンパ腫を起こすという結果も報告されています。
合成甘味料はコンビニやスーパーで売っているお菓子類に含まれていることが多いです。特にガムにはほぼ全てになんらかの合成甘味料が使用されています。
ウコン色素についてはウコンが体にいいので、一見すると問題なさそうですが、意外にも危険性が高いようです。マウスを使った実験では肝臓がんの発生率を高めるデータが得られています。
できれば避けたいもの
毒性はそれほど強くはないものの、できれば避けたほうが良い添加物もあります。主に、香料、酸味料、増粘多糖類、膨張剤といったような一括表示が認められている添加物です。
これらは、具体的な物質名が表示されていないので、有害なものが使用されている可能性があるのです。例えば、多くの食品に使用されている香料は天然由来のものが約600種、化学的に合成されたものが約130種あるそうですが、香りが強い合成香料の中には毒性が強いものもあり、人によっては摂取すると気分が悪くなることがあります。
しかし、一括表示が認められている添加物の多くはそれほど毒性が強くはありません。逆に言うと、毒性が強くないからこそ一括表示が認められているという側面もあるようです。
安全な物質
もちろん、添加物の中には安全性に問題のないものも多数あります。スピルリナ青や紅花黄などは名前からしていかにも怪しいですが、両方とも植物由来の色素なので安全です。
キシリトールは虫歯予防の効果がある甘味料としてガムなんかに多く含まれています。スクラロースやアセスルファムKなどと一緒に使用されていることが多いので、有害のように感じてしまいますが、もともとはイチゴやプラムに含まれている甘未成分で安全性に問題はないそうです。
同じく、ガムに含まれているパラチノースもはちみつやサトウキビ由来の甘未成分なので、問題ありません。
アナトー色素はベニノキから抽出された色素でラットに大量投与した実験からは毒性は確認されませんでした。カロチノイド色素はトウガラシやトマトなどの植物由来のもので安全とされています。
卵殻カルシウムは卵の殻から、香辛料抽出物はニンニクやコショウからそれぞれ抽出された物質です。
キサンタンガムはあまり聞きなれない添加物ですが、細菌のキサントモナス・キャンペストリスの培養液から得られた多糖類です。人間への影響を調査したところ、悪い影響は認められませんでした。
消費者の意識が大切
なぜ、こんな危険性が高い添加物を使用した食品が販売されているのかというと、製造コストが低いというのももちろんあると思いますが、やはり「売れる」からです。
どんなにコストを低く抑えようが、売れなければメーカーは作りません。結局のところ、消費者自身が添加物や健康に対して意識を高く持つのが一番です。